くりっく亭2号店「ヘルシー菜館」


 販売元:NECインターチャネル
  定価:5800円(税別)
動作環境:HYBRID仕様



 毎日の料理というのは、とにかく何を作るか、ということさえ考えつけば、ほとんど終わったも同然だ、と、妻は言う。逆に言えば、何を作るかを、毎日、二度は考えなければならない、ということで、これは中々大変なことだ。
 デートの時、「何食べようか?」という話になってから、実際に店のテーブルに着くまでには、かなり時間がかかる。それを主婦は毎日二度考え、あまつさえ、そのアイディアを元に買い物に出かけ、さらに、実際にそれを作り上げてしまうのだ。そりゃ、後かたづけは旦那の仕事だ、と主張するのも無理はないかな、とか思うのは、最近、妻が悪阻で、私が食事の支度をしていたからなのだが、実際、何を食べるか、を考えるのは、凄く面倒なのだ。
 料理の本をパラパラめくるけど、本なんて、結局せいぜいが50品程度のレシピしか収録されていない上に、専門用語(乱切りを知らない私ってヘン?)が多くて、よく分からない。
 そこで、この「クリック亭」シリーズの出番だ。前回の「一号店 家庭料理館」も、約190種類の家庭で簡単に作ることが出来る料理を収録して重宝したが、今回は、さらにグレードアップして、約270種類のレシピが収録されている。しかも、レシピの中の専門用語や材料などは、解説の図版やテキスト、ムービーなどとリンクしているから、分からないことがあっても大丈夫。だしの取り方からムービーで丁寧に説明してくれるし、材料の野菜の旬の時期や調理のポイントなどもきちんと書いてある。
 そして何より、その多数の料理を、気分、材料、調理法、和洋中、のそれぞれの組み合わせで検索出来るのが嬉しい。「もう面倒だから、冷蔵庫を覗いて、あ、鳥肉あるな、野菜は少々、うーん、これでフライパン一つでサッと出来るものにしよう。」とか思ったら、メニューから、鳥肉を使って、炒める、を選ぶだけで、いくつかの料理が選択される。この場合、「コンニャクの炒り煮」「チキンとレーズンのソテー」「炒り鶏」の三つが選択された。それぞれのレシピを見ると「チキンとレーズンのソテー」が一番簡単そうだ(カロリーや所要時間も表示される)から、じゃ、これにしよう、ということになる。今回は「ヘルシー菜館」ということで、体調、栄養素、といった方向からも検索出来るし、バランスを考えたメニューのセットも表示してくれる(妊娠中のメニューがないのが残念)。レシピもそういう傾向の料理が集めてあって、それでいて貧乏くさくない。料理物のCD-ROMの中では、かなり名作だろう。あ、前回の八木アナに代わり、今回は小島奈津子アナが案内してくれるよん。
(納富廉邦)
(CD-ROM Fan 1996.09)

五十音別索引
アルファベット索引